セミを食べる人は日本には少ないと思いますが、中国や東南アジアでは今もセミが食べられています。
セミを食べると言っても、木に止まっているセミをそのまま…なんてことはありません。
ちゃんと火を通して調理するのですが、なぜ火を通すのか、それは、セミについている寄生虫などの退治の意味があります。
今回は、セミにつく寄生虫などのお話です。
セミにつく寄生虫と昆虫につく微生物
セミを食べる場合、ちゃんと火を通して調理をする必要があります。
セミ食文化のある中国では、セミの幼虫を食べる場合、素揚げにしたり、塩や醤油などで、濃い目の味で煮付けたりするそうです。
セミの成虫の場合は、翅を取り熱湯で茹でてから油で揚げて食べます。
これが、セミの一般的な調理方法なのですが、油で揚げたり、茹でたりするは、美味しいからというだけでなく、寄生虫を退治する意味もあるそうです。
セミには『セミヤドリガ』という蛾の幼虫が寄生することが多いようです。
セミのお腹に寄生し、白い色をしています。見た目はグロテスクです。
セミに限らず、魚や肉にも寄生虫が存在するように、その他昆虫にも寄生虫は付いています。
中には、食べると人間の体に害のある寄生虫もありますので、食べる際は、十分な加熱が必要になります。
セミを含む昆虫を食べる場合に起こりうる危険性には、
・サルモネラ菌、ボツリヌス菌、ノロウィルス等の微生物による食中毒
・自然毒や化学物質による食中毒
などがあり、以上の食中毒や寄生虫の害などを防ぐ為には、
・調理前の手洗いの徹底
・調理用具の洗浄、殺菌
・昆虫の十分な加熱
・調理後の食品を素手で触らない
・調理後すぐ食べる
以上のような注意が必要不可欠となります。
まとめ
セミに限らず、昆虫を食べるには、寄生虫や微生物に十分注意する必要があるということが分かりました。
一度、セミを食べてみたいと考えているなら、元々、セミなどの昆虫を食べる習慣のある地域で育った方や、昆虫食に詳しい方に指導してもらうことが得策です。
興味本位で、面白半分にセミを食べることは、避けた方が良いかも知れません。