夏の風物詩と言っても過言ではないアブラゼミですが、不完全変態といって蛹(さなぎ)や繭(まゆ)を作らずに幼虫から成虫に脱皮する昆虫の一種とされています。
最後の成虫になる脱皮を羽化と呼ばれているようですが、その羽化の途中で失敗してしまうことが多いと言われています。
あまり失敗するイメージがないアブラゼミの羽化について調べてみました。
アブラゼミが羽化に失敗する理由とは?!
夏になるとジージーという独特の鳴き声が聞こえ、夕方から鳴き始めることが多いアブラゼミは、日本全土に生息していると言われ、鳴き声を聞いたことがない日本人はいないと言っても過言ではないでしょう。
生息数も多く、夏になるとアブラゼミの抜け殻を良く見かけていた人も多いのではないでしょうか。
抜け殻が多く見つかるのでそれほど羽化に失敗しているイメージが少ないようですが、実際には羽化の成功率は低いと言われています。
失敗する主な理由は以下の通りです。
羽化の途中で弱ってしまう
最後の成虫になる脱皮は、とても体力を使うため、途中で弱ってしまうことが多いと言われています。
また、地中から出てきて、羽化に適した場所へ移動するまでに、木の根っこが邪魔をしていたり、水たまりやコンクリートなどがあったりするような場所では、移動するだけで体力を使ってしまって、羽化することが出来なかったりするようです。
天敵に襲われてしまう
アブラゼミの幼虫の天敵は、クモやスズメバチなどと言われており、それら天敵を避けるために夜から明け方にかけて、地中から出てくるとされています。
それでも天敵に襲われてしまうことが多いようです。
アブラゼミの一生の中で一番無防備になる状態なので、天敵に襲われてしまったら100%逃げられないようです。
ストレスに弱い
羽化する直前はとてもデリケートになっていると言われており、止まった木々が風などで大きく揺れたり、雨が降ってきたりすると、それだけで羽化が出来なくなってしまうようです。
公園などでは街灯の明かりがストレスになると言われています。
まとめ
簡単に羽化するイメージのアブラゼミですが、実際にはかなりデリケートな瞬間で、失敗することも多いようです。
観察する場合はなるべくストレスを与えないように、そっと見守るようにしましょう。