アブラゼミは不完全変態といって、不動体の蛹にならずに成虫になる昆虫の一種とされています。
完全変態をする昆虫とは違って、幼虫時代に成虫の原基がそれとなくあらわれているとされ、それまで確認されていない外部形態が突然あらわれたりすることはないようです。
完全変態して成虫になる昆虫と区別するため、幼虫ではなく「若虫」と呼ばれることもあるようです。
そんなアブラゼミの幼虫期の期間がどのくらいなのか、調べてみました。
アブラゼミの幼虫期の期間は平均で5年!?
不完全変態の昆虫の幼虫期は他の昆虫と比べて長くなると言われています。
アブラゼミは樹々の枯れ枝や樹皮の隙間に卵を産み付けられて、孵化するとその木の根元から土の中に潜り込むとされています。
土の中に潜ったら木の根っこから樹液を吸い、栄養分を摂取するようです。
この樹液から取れる栄養分がそれほど多くない為、何年もかけて栄養を摂取し、脱皮を繰り返して成長していくとされています。
成虫になれるくらいまで成長すると、土の中から出てきて、羽化し、繁殖活動を始めます。
この時、活発に活動するための栄養分を摂取するため、幼虫時代よりも、より栄養価の高い樹液をエサとしているようです。
そのためか、幼虫時代の期間よりもとても短い1~2か月程度で、その生涯を終えてしまうと言われています。
幼虫の期間が長いのは、栄養分を摂取できないから?
天敵から襲われないように土の中で過ごすため、栄養を大量に摂取できず、結果、幼虫でいる期間が長くなってしまうようです。
飼育下の場合、栄養分を大量に与えると、成虫になるスピードが上がったという記録もあるそうです。
自然環境でのアブラゼミの幼虫は平均で5年と言われています。
まとめ
アブラゼミの幼虫は平均で5年だと言われていることが分かりました。
他のセミも同じく幼虫の期間が長いようです。
アメリカのほうには周期ゼミと呼ばれる種類のセミがいて、なんと幼虫の期間が17年もあるそうです。
幼虫時代が数年あり、やっと成虫になったと思ったら数か月で終わってしまうのは、人間からすると少し儚くもありますね。