夏の風物詩、アブラゼミの羽化を見たことがありますか?
よく街路樹の幹や、学校の木の葉っぱなどに、セミの抜け殻がくっついているのを子供のころ集めたりしませんでしたか?
セミの抜け殻はよく見ることがあるのに、羽化を見たことがある人は少ないと言われています。
その理由は時間帯にあるようです。
アブラゼミが羽化する時間帯は深夜?
アブラゼミを含むセミの仲間は、蛹(さなぎ)や繭(まゆ)を作って、不活動体から成虫になる完全変態と呼ばれる現象とは異なり、幼虫の段階で翅や成体の特徴を持って発達して、蛹などの不活動体を経ずに成体になる昆虫だとされています。
アブラゼミの幼体は、卵から孵ると、そのまま地中に潜るようです。
地中で樹の根っこから樹液を摂取したりしながら成長していき、脱皮を繰り返して成体に近づき、羽化が近づくと地中から出てきて、木に登り、最後の脱皮、すなわち羽化をすると言われています。
地中から出てくるのは夜から明け方にかけて出てくると言われており、それは天敵から身を守る為だとされています。
地中から出てくる時には既に成虫になるための身体づくりは完了していると言われています。
地上に出てきて羽化をした後は、翅や足などがしっかり乾くまでじっとしているようです。
羽化した直後は白い体をしているようですが、時間がたつにつれて褐色に代わっていくようです。
羽化の時間は30分程度ですが、動き出すまでには5~6時間かかるとされています。
朝には飛び立てる個体が多いようです。
まとめ
アブラゼミの羽化は神秘的だと言われています。
それは羽化した直後のアブラゼミの身体は白く、翅は透明で美しいともされているからだと言われているようです。
羽化は深夜から明け方に行われることが多いため、なかなか出会う機会は少ないようです。
また、都市部ではアブラゼミの個体数が減っていることもあり、羽化する直前のアブラゼミを探すのも、近年では困難だと言えるでしょう。
もし、羽化直前の個体を見つけることができたら、滅多にないチャンスだと言えるかもしれませんね。