セミは短命と言われていますが、実は幼虫の間は数年も土の中で羽化する時を待っています。
意外にも羽化の仕組みや時間は、知られていないようです。
それほどに、羽化後のセミの鳴き声や姿の印象の方があまりにもインパクトがあるからかもしれません。
幼虫のセミの生態
幼虫のセミは、木の根元あたりの土の中で何年も過ごしています。
これは、木の根から水分を吸うからです。
幼虫が脱皮をすることで、成虫になりますが、この経過を「羽化」と呼びます。
セミは、さなぎの段階が無く、そのまま成虫になります。
木の根元の周辺で土が盛り上がっていることがありますが、幼虫が出てきた後の穴です。
羽化を観察する方法
羽化は、夜8時ぐらいから行われることが多いので、懐中電灯、虫よけスプレーを持参します。
蚊の多い季節ですので、長袖長ズボンで出来るだけ肌を露出しないのも大切です。
セミが脱皮をする姿を間近で見られるのは、とても命の神秘を感じられる貴重な体験です。
羽化したばかりのセミは白い姿をしています。
これまで知らなかったセミの羽化を知ることで、さらに命の神秘を感じられるようになるので、出かけてみましょう。
観察記録を作ってみよう
せっかく、セミの羽化の仕組みを知るチャンスに巡り会えたのですから、抜け殻の採集もおすすめです。
場所、木の種類、位置、角度、種類を記入しておくだけではなく、見つけた位置をまとめた地図作成も興味が広がります。
親しみのあるセミですが、羽化する瞬間を見た経験がないと言う方も多いものです。
観察した記録を自分なりにまとめておけば、自由研究などの題材にも最適です。
まとめ
身近な場所でセミの羽化を観察してみることで、これまで知らなかった仕組みを知ることが出来るようになりますね。
土の中に潜んで、何年もその時を待っていた幼虫が成虫になる羽化という行為を見ると、小さなセミにも命の尊厳さを感じられるようになるでしょう。
短命だという印象が強いセミですが、このように幼虫の段階から入れると意外にも寿命は長いとも考えられますね。