夏になると大音量で鳴くセミの体はどのような構造をしているのでしょうか。
他の昆虫との違いなどについて調べてみました。
セミの体の構造
セミの体で一番特徴的なのは腹だと思います。
セミは夏になると土から出てきて成虫になり、共寝するためオスはメスに自分の居場所を知らせるように大きな声で鳴きます。
そのためオスのセミのお腹には発音に必要となる発音器官が発達しています。
セミのオスのお腹には腹弁と呼ばれる発音器が発達していて、腹腔内には発音筋と発音膜、共鳴室などがあります。
オスのお腹の中は太鼓のような形になっていて発音膜の中は共鳴室という空洞になっています。
この発音膜を発音筋の収縮により動かして音を出します。
また、羽でお腹をこすることでも音を出し様々な音色や大きさで鳴きます。
一方メスのセミは鳴くことはないので発音器官は発達していませんが、腹腔内には大きな卵巣で満たされていて、尾部には堅く強靭な産卵管が発達しています。
オスとメス共に腹部には聴覚器官が備わっています。
セミの頭は短く三角形の形をしており、飛翔時にとても役立つ1対の大きな複眼があります。
胸の部分には翅があり、前翅は後翅より長く腹の端を超えて長く伸びています。
多くは前翅も後翅も透明ですが、前翅が有色で斑紋のあるものもいます。
胴体は緑色か褐色をしていて保護色となっているので、木の幹や葉にとまっていると捕食者から隠れられるようになっています。
セミの体の特徴
セミの体は頑丈な脚と発達した翅などが特徴的ですが、他の昆虫にあるような触角はセミには無く短い毛髪状であまり目立ちません。
セミは大きくしっかりとした翅をもっていますが、あまり飛ぶのは得意ではないようです。
また、セミは注射針のような鋭い口で木の樹液を吸って餌にしています。
セミは世界中に生息していておよそ1600種類存在しています。
世界最大のセミはテイオウゼミで体長約13cmもありますが、世界最小のセミはウラブナナゼミで13mmしかない小さなものまで大きさも様々あります。
まとめ
セミの体は触覚がなかったり、大音量で鳴くための発音器官が備わっていたりします。
セミの体で一番の特徴と言えばやはり発音器官であるお腹の部分が発達していることです。
共寝の相手であるメスを呼ぶために大きな声で鳴く必要があり太鼓のような構造のお腹になっています。
とても独特な構造のお腹をしていて面白いですね。