日本にいる蝉の種類は世界的に見ても蝉大国と言われるほどの多さだと言われています。
しかし、実はあまり蝉の特徴など知られていることが少ないのです。
蝉と言えば鳴き声とばたばたと羽ばたかせる羽が特徴ですが、種類によっても違いなどはあるのでしょうか
蝉の成長と羽化
蝉は長い時間生きられない、そんなことを良く聞きます。
それは少し誤解があり、種類によって大きく異なりますが、蝉は3年~17年もの長い間土の中での生活が主となります。
そして、羽化をし、飛び立つのです。
こういった産卵から幼虫、成虫と住む場所や形を変えることを不完全変態と言います。
羽化の際、土の中から出てきた蝉は羽化を始めるわけですが、この時の姿がとても未熟で柔らかく、透明感があります。
羽も透き通っていてとてもきれいなエメラルドグリーンをしています。
羽化の時の身体の色
羽化は大体夜の8時前後に行われるため、この間に運よく見かけた蝉を透明な羽の蝉がいると勘違いしがちですが、透明な色の蝉ではなく、時間が経つと空気に触れだんだん色がついてきて、固くなってきます。
アブラゼミなどは、身体が茶色く、羽も不透明な茶色なので時間が経つと羽も身体も茶色く固くなります。
だんだん時間が経つと色がついてくる様子はとても神秘的です。
透明な羽をもつ蝉たち
しかし、茶色く色が不透明になっていくのはアブラゼミで、アブラゼミ以外の蝉は大概羽が透明な蝉が多いのです。
透明な羽を持っている蝉は「ミンミンゼミ」や「ツクツクボウシ」「ヒグラシ」などの蝉です。
これらのもともと透明な羽をもつ蝉は羽化直後は同じようにエメラルドグリーンですが、身体はどんどん黒っぽくなっていき固くなっていきます。
羽も白っぽかったものがどんどん透明になり、黒い筋が入り、乾いていきます。
透明な羽はとてもクリアに羽の筋がみえ綺麗なので、よく羽をアクセサリーなどに加工する人もいるくらいです。
まとめ
蝉は外敵から身を守るため、無防備になる羽化は襲われないように夜に行われるためなかなかその姿を見ることが出来ませんが、羽化直後の姿は透明感がありとても綺麗です。
日中飛び回っている蝉のイメージとは違いとても神秘的なので夜に探してみてもいいですね。