セミを指にとまらせてしばらくじっとしていたら、セミに刺されたという声を聞くことがあります。
セミに刺されたとして、蚊と同じように人間の血を吸うのでしょうか?
そもそもセミは何を食べているのでしょうか?
そんな謎に包まれたセミの生態についてご紹介します。
セミは本当に血を吸うのか
セミは蚊と同じように人間の血を吸うことはありません。
セミは幼虫、成虫ともに木の樹液をエサとしています。
またセミは成虫になってから寿命を迎えるまでの期間が短く、その間に子孫を残すことを目的としています。
成虫の期間は飛ぶことがメインではないため視力があまりよくありません。
そのため、人と木を間違えて人にとまることもまれにあります。
セミがとまった状態でそのまま動かずにいると、セミが人間を木だと思い込み樹液を吸おうと長い口を使って刺そうとします。
これが、セミに刺されたと言われている現象です。
攻撃するためではなく、ただ木と間違えて樹液を吸おうとしたら刺してしまったということです。
仮にそのまま人の血を吸ってしまったとしても、セミは樹液に含まれる栄養分のみを吸収できるようになっているため、人の血液を吸収することは出来ません。
人工的に人の血を吸うように人間がセミに細工したとしたら将来人の血を吸うセミが誕生する可能性はなくはありませんが、そうでない場合はセミは人間の血を故意に吸うことはないといえるでしょう。
また、セミに尿をかけられたという経験がある方も多いと思いますが、セミは膀胱機能があまり発達していないため、少しの衝撃や飛び立つときに少しでも体を軽くするために尿を排出するのではないかと言われています。
つまり、自然現象のために排出しているのであって、決して攻撃しようとかけてくるわけではないということです。
樹液がエサなため、セミの尿の成分はほぼ水といわれておりセミに尿をかけられた場合も、よく水で洗い流せば問題が起こることもありません。
まとめ
このようにセミが人を刺したり、尿をかけたりすることは攻撃しようとしているのでなく、セミの身体機能によって引き起こされている現象であると考えられます。
セミが人を木と間違えてとまっても、基本的には血を吸うことはありません。
故意ではなくても、セミに刺されたり尿をかけられたくないという場合は、セミに近づかないようにするのが最善といえるでしょう。