日本の夏を代表するセミの鳴き声は、当たり前に毎年聴けるものだと思っていませんか。

しかし、地域や気候によってそのセミの鳴き声が聞こえないことや少ないこと、全くいないことも場合によってはあります。

その理由はなぜでしょうか?

セミ 少ない いない 理由

羽化が成功するかどうか

セミが少ない、いないという理由は、幼虫が羽化に成功するかどうかによって大きく変化をします。

それほど、セミにとって羽化という行為は、とても重要なものであり環境や天気、個体の体力にも左右されるので、必ずしも成功をするとは言い切れません。

 体力の消耗がある

羽化をしている最中は、無防備にならざるを得ません。

そのために、身を守る手段として高い位置に上がろうとしますが、これによって幼虫の体力を消耗させてしまうために羽化の途中で命が尽きてしまうこともあります。

体力の消耗を抑制するために、多くは地面から60㎝ほどのところを選んでいるのが多くなっています。

地面に落ちる

羽化をしている時に強風により幼虫が地面へ落下してしまうこともありますが、かなりの衝撃でそのまま亡くなってしまうこともありますし、落下したところでもがいていることもあります。

抜け殻をさわると人間にとってみれば引っかかるように感じるものですが、幼虫にとってそれほどしっかりと木につかまるほどの力はないと考えられます。

強風が続けば、落下で亡くなる個体もそれだけ多くなります。

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羽化できる場所までたどり着けない

全ての幼虫が、木や葉まで行けるとは限りません。

木の根などに体が引っかかってしまえば地上にでられないままの幼虫もいるわけです。

ようやく地上に出たものの、木や葉が周囲になくて羽化が出来ない場合や、葉が滑ることで落下してしまい亡くなることもあります。

まとめ

セミが少ない、いないと思われる理由はこのように様々です。

こうしてみると羽化できる幼虫は、とても条件が良かったと考えらますね。

当たり前のように夏になるとセミが鳴いているのは、こうした幼虫の試練を乗り越えて羽化が成功したからこそ、聞けていると考えると感慨深くなるでしょう。

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