夏といえば挙がる風物詩のひとつに、セミの大合唱があります。
セミの声が夏をより暑くさせているような錯覚すら覚えます。
あの大音量を、一体どうやって作り出しているのでしょうか。
コオロギやキリギリスのように羽をこすり合わせているにしては、音のボリュームが違いすぎると思います。
そんな不思議を調べてみました。
セミの鳴き方
昆虫のほとんどは羽を使って鳴いています。
コオロギやキリギリスもそうですね。
しかし、セミの場合はだいぶ違っています。
なんと、お腹を膨らませたり縮ませたりしながら、その摩擦で鳴いているのです。
セミのお腹の中には「共鳴室」という空洞の部分があり、お腹の摩擦で出た音をそこで共鳴させて大きくするそうです。
だからあんなに大きな音で鳴くことができるのですね。
そういえば、セミの羽は薄く、他の鳴かない昆虫のそれによく似ています。
ただ飛ぶだけの機能しかないからでしょうね。
セミの鳴く気温
セミは種類によって鳴く条件が違うそうです。
例えばクマゼミは32~33℃の気温で鳴き、ニイニイゼミは30℃に行かない程度の時間帯の朝・夕で鳴くことが多いそうです。
ですが、温度よりも時間が深く関係するのがアブラゼミ・ミンミンゼミ・ツクツクボウシであり、ヒグラシに至っては明るさで鳴く時間を判断していて、明るい時は鳴かないそうです。
しかし、全般的には26~33℃の間で鳴き、35℃以上の猛暑日となると鳴かなくなるそうです。
セミも体力を削って鳴いているのでしょうから、暑すぎるときは休みたいのでしょうね。
まとめ
近年は猛暑日が多くなり、夏がどんどんと厳しくなってきています。
昔はもっと涼しかったのに、やはり温暖化の影響でしょうか。
こうなってくると、真夏のガンガン照りの時に鳴くセミは少なくなり、少し気温が下がった頃に鳴き始める事が多くなるのでしょうか。
セミも種の保存は守っていかなくてはなりませんから、鳴く時間が短くなるのは避けたいでしょう。
しかし、人間がゆっくり休みたい時間帯に鳴かれると困りものです。
せめてもの救いは、セミの声を風流だと思える日本人である、ということでしょうか。