アブラゼミは日本全国に分布しているポピュラーなセミと言えるでしょう。
広い範囲で生息しているアブラゼミですが、一部都市などではその数が減少しているようです。
その理由について調べてみました。
アブラゼミが減少している?
日本の一部都市、特に北日本において、アブラゼミが近年、極端に減少していると言われています。
札幌や函館、青森などの市街地において、アブラゼミの鳴き声は殆ど聞かれなくなったと言われています。
その理由については現在も調査中で良く分かっていない部分があるようですが、有力な説が二つあるようです。
都市部の乾燥化が原因?!
アブラゼミはクマゼミやミンミンゼミなどと比べると、湿気が多い場所を好んで繁殖活動を行うという調査結果があるようです。
北日本は元々乾燥している場所が多く、そこに都市化が進んだ為に、アブラゼミが繁殖できる場所が減ってしまったと言われているようです。
この説を裏付ける理由として、本州の日本海側や九州などではアブラゼミが減少せず、むしろ増加傾向にあるとされ、夏が涼しく冬も乾燥している北日本から南へ移動していったのではないかと言われています。
野鳥の捕食が原因?!
クマゼミやアブラゼミの天敵は野鳥とされています。
野鳥に襲われた時、クマゼミは飛んで逃げることが多いようですが、アブラゼミは木々に隠れてやり過ごすことが多いようです。
その為、都市化が進んで木々が少なくなってしまった為、アブラゼミの逃げる場所が減ってしまい、結果、その数が減少してしまっていると言われています。
ですが都市化による樹木の減少は、他の都市でも言えることであり、なぜ北日本だけ減少してしまっているのかは調査中となっているようです。
まとめ
そもそもアブラゼミの生態が良く分かっていないこともあり、なぜ一部の都市だけで数が減少してしまっているのか、きちんとした理由はまだ分かっていないようです。
また、北日本などを中心に減少している一方で、九州などではその数を増やしており、なぜこのような違いが起きているのかは調査中となっているようです。
身近にいるアブラゼミですが、謎の多いセミだということが分かりました。