蝉は脱皮することはよく知られていますが、一生のうちにどれくらい脱皮をするのでしょうか?
気になったので調べてみました。
蝉の幼虫時代
まず、蝉は人の目に触れるようになる前に、何年もの間、地中で幼年時代を過ごします。
卵からかえった蝉が、この時期に徐々に成長していくのですが、実はこの成長時に何度も脱皮をしているらしいです。
脱皮というのは、もちろん成長する過程に行われるわけですから当たり前ですね。
幼虫が地中にいる期間や脱皮する回数は蝉の種類によって異なりますが、アブラゼミの場合は、土の中で4年間ほど生活し、約4回脱皮をするそうです。
そうして地中の中で成長し、脱皮を繰り返し、数年後にようやく蝉の成虫になるために羽化をする時がやってきます。
それが蝉の最後の脱皮になります。
蝉が羽化するとき
蝉が羽化するときの脱皮ですが、夕方ぐらいから蝉の幼虫が地上に出てきてす。
そして、日が没して暗くなると脱皮が始まります。
夏ですから日が長いため、時間的には大体午後8時ごろと言われています。
昼間だとスズメハチやアリなどに襲われて捕食されてしまう危険があるため、全く無防備な状態な蝉の幼虫は、周囲が暗い夜に脱皮するということです。
こうして脱皮が終わると、抜け殻だけを残して成虫の蝉として飛び立ちます。
しかし最初は飛び立つというほど羽に強度がないので、木によじ登るという表現のほうが適切かもしれません。
脱皮に費やされる時間は、約2時間になります。
つまり脱皮が終わるのが午後10時ごろ。
外的に襲われるのも心配ですが、実は羽化そのものが失敗することもかなりの確率であります。
一説によると60%ぐらい失敗するそうです。
なんと、成功するよりも失敗することが多いのです。
羽化した直後は成虫となりますが、生まれたての赤ちゃんのようにすぐには羽を震わせて鳴き声を上げることができません。
また非常に弱い、柔らかい状態ですので、木から落ちるだけで亡くなってしまうこともあるそうです。
外の空気に慣れて、最初に鳴き声を上げるときが、本当の蝉の成虫になれた瞬間かも知れません。
まとめ
蝉は幼虫時代に数回、そして成虫に変わる時に地上に出てきて羽化するときに最後の脱皮をします。
羽化してしばらくしてから、ようやく蝉として鳴き声を上げることはできるようになります。