蝉は夏が終わると、いつの間にか居なくなってしまいますね。

気が付くと夜には秋の虫が取って代わって鳴いています。

そんな蝉ももちろん、きちんと子孫を残す行動をとっています。

でも、一体蝉はどこにどういう形で卵を産んで、次の世代を残していくのでしょうか。

あまり知られていないそこのところを、少し述べてみようと思います。

蝉 卵 産み方

蝉の卵

蝉の卵は細長い形をしています。

それは、産卵場所に秘密があります。

蝉は枯れ木や樹皮の裏に産卵管で穴を空けてその中に産むので、卵が入り込みやすい形状になっているのだと思われます。

また、卵から孵化する時期が次の年の梅雨時期になるので、それまで卵を守るために乾燥に強い構造になっているそうです。

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卵の産み方

蝉のメスはだいたい300個の卵を産みます。

ただし、1回に産める数は2,3個と少ないので、たくさんの場所に数回に分けて産み付けます。

そのため、産卵場所に選ばれた枯れ木の樹皮はささくれ立ったような形状になっているそうです。

もし夏の終わりに妙なささくれがある木を見つけたら、それはきっと蝉の卵を守っている木なので、温かく見守ってあげましょう。

ちなみに、産み付ける場所が生木だと、孵化する時期になった時に産卵時に空けた穴がふさがり、幼虫が出て来られなくなる可能性がある為、枯れ木に産み付けるそうです。

そんなところまで本能で分かってしまうなんて、本当にすごいですね。

まとめ

蝉の一生はほとんどが土の中で、地上に出てきてからはだいたい1ヶ月前後の寿命になります。

人生に例えると晩年期です。

そこでオスは一生懸命に鳴いてメスを誘い、めでたくパートナーになれば今度はメスの産卵が待っています。

そうして夏の終わりと共に天寿を全うしていくのです。

そうです、蝉は子孫を残すためだけに地上に出てくるのです。

300個も産み付けられた卵も、きっと成虫になれるのはほんのわずかだと思います。

そう考えると、あの夏の大合唱も何ともはかなく、潔いことかと思えてなりません。

夏の過ごし方が少し変わったように思います。

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