セミといえば、朝方から大きな声で合唱しているような昆虫ですよね。
しかし、その中にはメスが含まれていないことを知っていますか?
セミはオスだけしか鳴かないのです。
その理由などについて調べてみます。
鳴いているセミはオス
夏になるとあんなに大合唱しているのに、実はオスだけの合唱なのかと思ってしまうかもしれません。
自然の中に生きている昆虫や動物には多く見られることですが、セミも同じ理由でオスが鳴きます。
それが求愛です。
様々な生き物がメスに対してオスのほうからアピールしますよね。
そのため、オスのほうがメスよりも外見が少し派手だったりしていることも多いのですが、セミの場合はほとんど外見が似ているので、鳴くことでメスにアピールしているのではないでしょうか。
木に止まっている姿を見ただけでは判断できない性別ですが、実はお腹を見ることでセミの性別は判断できるのです。
オスには鳴き声を出すための器官があり、メスには産卵するための器官があります。
しかし、鳴くのがオスだけとわかっていれば、近くに行ってセミが鳴いているのか耳を傾けることで判断できますね。
鳴いてメスを待っているだけ?
鳴くのはオスだけだということがわかりましたが、どうやってメスと出会っているのか知っていますか?
鳴いているだけでは出会えませんよね。
どちらが移動しているのかという調査によると、双方ともだという結果があります。
オスが鳴くというイメージでは、メスがオスのところに飛んでくるように思ってしまいますが、実際にはオスが近づいたときに鳴いてメスを誘っているということもあるのだそうです。
メスのことを待っているだけではないようですね。
羽化の順番も大切
セミが羽化するタイミングはオスとメスで違っているという結果があることに驚きませんか?
まず、オスのセミが羽化します。
そのあと3~4日後にメスが羽化する傾向がみられるのです。
この理由としてもオスだけしか鳴けないということが関係しているそうですよ。
羽化直後の体が硬化していないオスは鳴けないため、鳴けるようになる頃にメスが羽化しているとのことです。
別々の場所で幼虫として生きているのに不思議ですね。
中には、オスの鳴き声に反応してからメスが羽化するという話もあるようです。
まとめ
セミがオスだけしか鳴かないということにより、セミの羽化までも影響していることを初めて知りました。
子孫を残すためにはオスが先に羽化することが良いと教えられたわけでもないのに本能からきているのかと感心してしまいます。