夏になるとセミが鳴いていますが、セミの寿命は1週間しかないというのをよく聞きます。
何年も土の中で幼虫として生活して、成虫になってからは1週間しか生きられないというのは本当なのかセミの寿命について調べてみました。
セミの寿命ってどのくらい?
セミの種類によって違いがありますが、7日前後と言われていると思いますが、実際には3週間から1ヶ月以上生きられます。
これは天敵に襲われたりしなければの話になります。
セミの幼虫はかなり長い間土の中にいるという話は有名ですが、セミの成虫期間の数十倍長いのが幼虫期間です。
セミの幼虫はだいたい1~5年間土の中にいます。
種類によって生きる年数に違いがありますが、ツクツクボウシは1~2年、アブラゼミ・ミンミンゼミは2~4年、クマゼミは2~5年という感じで体長の大きなセミほど土の中に長くいる傾向にあります。
この土の中にいる期間の違いには種類の差だけでなく個体差もあるようで気温やセミの栄養状態の違いで土の中にいる期間が決まります。
しっかりと栄養が摂れて充分に成長できた幼虫から外に出て成虫になります。
セミの成虫期間が短いのはなぜ?
セミの成虫期間というのは繁殖のためだけの期間になります。
そのため生殖に最低限必要な2~4週間という期間生きていられれば問題はないのです。
そう考えれば成虫期間が短いのではなくセミの幼虫期間が長いのです。
また、セミは「ミイーン、ミイーン。」と人によってはうるさく聞こえるほどの大音量で鳴きます。
この大音量で鳴くのはオスだけで、これはメスに自分の居場所を知らせるためで、あの大音量のおかげでメスと出会う確率が高いのです。
オスとメスが出会える確立が高いということは生殖の確率も高くなるので成虫が長く生きている必要がないということになります。
そして、セミは枯れ木や樹木の皮に卵を産みつけ、その卵から孵化した幼虫は地中に潜り長い幼虫期間に突入するので親のセミが長生きして子育てする必要がないことも成虫期間が短い要因の一つと考えられます。
また、成虫のセミは木の樹液を餌としていてそれ以外は受け付けないので飼育することが難しく、ほとんどが7日以内に命が尽きてしまうので7日しか生きられないというイメージが付いたのではないでしょうか。
まとめ
長い幼虫期間を過ごしたあと、成虫で生きられるのは7日しかないというイメージの強いセミですが、実際は意外と長生きで2~4週間成虫として生きられます。
飼育が難しく7日ほどしか飼育下では生きられないということでセミの生態については謎が多いようですが、子孫を残すために必死で生きているそんな印象を受けました。