セミは、成虫になるまでに最も長い期間、幼虫でいる生物とされています。
そんなセミは、成虫になるまでの間何をしているのでしょうか。
7年を静かに待つセミの幼虫
セミは木の枝などに産みつけられた卵からふ化し幼虫になると、地面の土に小さな穴を開け土の中へ潜っていきます.
一箇所の土に、ぽつぽつと穴が開いているのを見かけたらそれは、セミの幼虫たちが土の中へ潜っていたことが分かります。
そうして土の中へ潜ったセミの幼虫は、土の中でひっそりと過ごし始めます。
土の中では、ただ羽化のために地上に出る日を待ちながら、木の根っこから出る樹液を吸いながら少しずつ少しずつ成長していきます。
羽化までの期間は、実に7年と言われています。
なぜそんなにも長い期間幼虫でいるのかというと、幼虫時期に食料として摂っている樹液の栄養が少ないためちょっとずつでないと、成長できないのですね。
樹液はほとんどが水分で出来ているので、その中の栄養は、微々たるものなわけです。
その少しずつの栄養を7年摂り続けて晴れて地上へ出て羽化をし、成虫となるわけです。
成虫になってからは産卵し繁殖することが役目となり、その役目を果たすと1ヶ月ほどで亡くなってしまいます。
なので、セミの寿命は幼虫である7年間がほとんどを占めているのです。
セミの幼虫が、7年間で摂取した栄養によって成虫となった時の個体の大きさや繁殖にも関わるので、この背もの幼虫の7年間は決して無駄ではないのです。
まとめ
セミの幼虫がひっそりと待った7年間が、成虫になるとたった1ヶ月で役目を終えてしまうとは、とても儚く感じますがそれほど幼虫でいる7年間は重要だとも言えます。
元気な子孫を残すため、栄養の少ない樹液を7年かけて摂取し続けることはセミの努力の結晶とも言えるのかもしれません。