夏になると大音量で鳴き存在感をアピールしながら飛び回るセミ。
セミはどのような場所で産まれて、どんな幼虫時代を送っているのでしょうか?
セミの種類と産卵数
セミは人間の生活圏内に生息しながらまだまだその生態はすべて明らかになっていません。
蝉の一生は7年、地上で飛び回っている成虫は1週間と一般的には言われていますが、セミの種類によって年数も違うため、平均でこの年数という事になります。
日本で最も多く広い地域で姿を見かけるアブラゼミは2年~4年、ツクツクボウシなどは1~2年と言われています。
その成虫の間に産卵をするわけですが、産卵数も種類によって異なりますが大体300~600個の卵を産むとされています。
しかし、そんなにたくさん卵を産むのに大量に成虫を見ないのはそれほど成虫まで成長するのが困難だという事がわかります。
セミの産卵の仕方は?
セミは一体どこで産卵するのでしょうか。
セミは大体木で見かけるので木に産み付けるのでは?土地からセミははい出てくるので土の中では?と思いがちですが、実は木は木でも生木に産み付けることはなく、枯れ木や落ちた木の皮などに産卵するのです。
これは生木に卵を産卵すると幼虫が木から出てこれなくなるからです。
メスは産卵する時鋭い産卵管を木に刺して産卵します。
そしてそのまま越冬し翌年の梅雨時期に孵化、そして産卵管で開けられた穴を通って外に出てくるので、生木だと産卵管がふさがり幼虫が出てこれなくなってしまうのです。
あまり知られていないセミの幼虫期
枯れ木などから孵化した幼虫はどのように幼虫期を過ごすのでしょうか。
幼虫は枯れ木から這い出すと地面に落ち、そのまま土の中に潜り込みます。
そしてそこから数年にわたり地中生活になるのです。
孵化した幼虫は半透明で薄い皮をかぶっていますが、孵化し、木から出た直後に最初の脱皮をします。
そして土の中に潜っていくのですが、その期間も種類によって異なります。
その期間の餌は木の樹液。
地中で木の根から樹液を吸って生きます。
特に動くこともなく、幼虫期はただ木から樹液を吸って生活するのです。
まとめ
幼虫期が長いセミの一生。
どのような生活を地中で送っているのかと思えば食事をずっとしているだけというのは驚きでした。
まだまだ蝉はよく知られていない昆虫のようです