セミの産卵を見たことはありますか?
セミというと、長い幼虫生活、羽化、抜け殻、独特な鳴き声、短い一生、そんなイメージがありますよね。
ところがあまり産卵のことはご存じないのではないでしょうか。
今回は、セミがどのような場で、どのように産卵するのか、セミの産卵について調べてみました。
セミの産卵時期や場所
セミの産卵は、晩夏、メスが木にとまってじっとしている時に、実は産卵をしています。
セミのメスは、枯枝や樹皮に卵を産みつけます。
鋭い産卵感を木に刺して小さな穴を作ります。
一つの穴へ、10個前後の卵を産み付けるのです。
なぜ枯れた木に産卵するのかというと、孵化した幼虫はその穴から出て土へ落ち潜って幼虫時代を過ごします。
そのため、生木であると、産卵して孵化するまでに、成長し、傷口を治すように塞がれてしまうからです。
セミ1匹につき300〜800もの卵を、1週間から10日間かけて産むのです。
そのため、枯れ木や樹皮にあいた穴はたくさんあり、ささくれのようになっているので、セミが産卵したのを見つけるのは意外と容易です。
セミの卵、孵化の様子
穴の隙間に細長く白い卵が重ならないように交互に並んでいます。
ほとんどのセミの卵は、晩夏に産卵され、そのまま越冬して翌年の梅雨の季節に孵化します。
なぜ梅雨の季節なのかというと、土が湿っていた方が幼虫は土に潜りやすいためと言われています。
そのため、雨が降るのをじっと待っているのです。
卵は乾燥に強いと言われています。
孵化した幼虫は、糸のような魚のような形をしており、ひっかかったり、ぶつかったりせずにするりと土に落ちていくように孵化します。
土の中に落ちると、木の枝に沿って土の中に潜り、樹液を吸って成長するのです。
まとめ
1匹のメスから大量の卵が産卵されるわけですが、その卵が成長し、子孫を残すまで生きられるセミはごくわずかだと言われています。
多くのセミが、成長段階で捕食されたり事故にあったりしてしまうのですね。
もし、セミを観察するために捕まえることがあっても、傷つけることなくそっと元にもどしてあげましょうね。