幼虫期、セミはほとんど土の中で生活しています。
なので、観察しようと思っても、なかなか難しいですよね。
今回は、そんなセミの幼虫の生態について調べてみました。
セミの幼虫は何年土の中にいるの?
セミの幼虫は地中で生活をし、人目に触れることもないので、生態についてははっきりと解明されているとは言えないそうです。
土の中にいる期間は、セミの種類にもよりますが、早いもので1年、長くてなんと17年もの年月を土の中で過ごす昆虫なのです。
ツクツクボウシは約1~2年、ニイニイゼミは約4~5年といわれていることから、身体の小さい種類は期間が短く、身体の大きい種類は期間が長いという印象ですね。
また、同じ種類のセミでも、期間にバラつきがあります。
それは、人間にも身体の大きい人と小さい人いるのと同じで、成虫になるための栄養が少ないセミはそれだけ他の仲間たちよりも土の中にいる期間が長くなる、ということです。
なぜセミは幼虫期が長いの?
セミの幼虫期が長い理由として、一般的には二つ説あるそうです。
一つ目は、そもそも土の中にいる幼虫期がセミ本来の生態であり、成虫になり地上に出るわずかな時間は繁殖のためだけであるという説。
二つ目は、地上に出たとき、外敵から身を守るために頑丈な身体をつくるため、それだけ栄養摂取に時間がかかるので、幼虫期が長いという説です。
幼虫期に土の中で何をしているの?
孵化をした幼虫は、前足で木の根元を沿うようにして穴を掘り進めていきます。
そして、長い口を木の根にさしこみ、樹液を吸って成長していきます。
また、長い長い地中人生のうちに、何回もの脱皮をおこないます。
アブラゼミはなんと4回も脱皮をするんです!
そうして、若い頃は真っ白だった身体がどんどん褐色になっていき、地上でよく見る抜け殻のような身体に仕上がっていくというわけです。
まとめ
幼虫の生態について調べてみて、土の中で暮らす幼虫期にはまだまだ人間が知らないことも隠されているのだろうなと感じました。
土の中にいれば、木の根元から栄養を摂取できますし、地上で生活するのに比べて天敵も少ないので、ぬくぬくと安全に過ごして地上で元気に鳴きつづける体力を作りだすためには最適な環境なのかもしれませんね!