セミは、鳥やカマキリ、スズメバチ、猫、コガネグモなどに捕食されてしまいます。
ですから、できるだけ目立たないようにしたほうが、捕食されにくいと思いますよね。
なのに、なぜあんな大きな声で鳴くのでしょう。
今回は、セミが鳴く理由について調べてみました。
セミが鳴く理由
実はセミは雄しか鳴かないことをご存知でしたか?
セミのオスの体は、ほとんどが空洞になっていて、鳴いた時によく響くように作られています。
メスの体は、多くの卵を産むための機能が備わっているため雄とは全く違う作りをしています。
それではなぜ雄しか鳴かないのでしょう。
それは、子孫繁栄のためにオスのセミがメスのセミに自分の居場所を知らせるための求愛行動だったのです。
大きな声で鳴く健康的で強いオスに、より強くて丈夫な子孫を残すためにメスが寄ってくるのです。
そのため、雨の日には翅が濡れてしまい飛ぶことができず、メスを呼び寄せることができないため鳴きません。
また、セミは本来熱帯や亜熱帯の森林地帯に住んでおり暑い時間帯に行動するため、日本では夜はあまり鳴きません。
しかしながら温暖化の影響や、夜でも街の明かりが明るいことから、近年では夜に鳴くセミも増えているようです。
鳥などに食べられるリスク
セミは大きな声で鳴くためにその存在感は大きく、鳥やその他の天敵にもすぐに居場所がわかってしまいます。
セミ1匹が産卵する卵の数は300〜600とも言われていますが、無事に孵化、羽化し、成虫になっても、子孫を残すまでの使命を全うできるセミはごくわずかと言われています。
セミの羽化が夜に行われるのは、こういった天敵に襲われるリスクを減らすためだと言われています。
しかしながらセミは大変無防備、かつ目立つので、かなりの数が捕食されてしまうのです。
まとめ
命を奪われるリスクを背負いながらも、子孫繁栄のために必死で求愛活動を行うセミの鳴き声の意味を知ると、なんだか今年の夏は感慨深くセミの声に耳をかたむけてしまいそうですね。