セミといえば夏の風物詩ですが、意外に苦手な人が多いものです。
もう動かないだろうと思ってほうきで掃こうと思ったらいきなり飛んできた、に似た話をよく耳にします。
そこで、これを知っておけばセミが怖くなくなる(かも知れない)情報をお届けしようと思います。
セミの足について
セミは皆さんご存知の通り、昆虫に分類されます。
昆虫は頭・胸・腹の3つからできており、足は胸から左右に3本ずつ、計6本あります。
その足を見れば、セミが生きているのかそうでないのかを判断することができるのです。
セミが生きているかの見分け方
よく道端に仰向けになって落ちているセミを見かけます。
近寄ると飛んできそうな気がして、少し怖いですよね。
そんな時は、その足が開いているのか閉じているのかを観察してください。
足が閉じていれば、寿命が尽きているのでほうきで掃いても問題ありません。
閉じている、というのは、人が亡くなった時に手を組むように、関節を折り曲げて内側に畳んでいる状態のことを言います。
もし開いていればまだ生きていますので、いじると飛んでくる可能性があります。
誰かに移動を頼むか、強風でどこかに飛ばされるのをお待ちください。
セミの目について
次に、セミの目がどうなっているのか述べたいと思います。
セミの目は、なんと2個ではありません。
左右に複眼という大きく丸い目が付いていますが、こちらは皆さんの想像する目そのものです。
そしてその目の間に単眼という小さな目が、なんと3つも正三角形の配置で付いています。
節足動物はほとんどが複眼か単眼のどちらかしか付いていないそうですが、カメムシ目のセミには両方ついているそうです。
複眼とは
複眼は、個眼というレンズが集合して形成されます。
個眼と単眼は別のものになるので、混同しないようにしてください。
複眼は物を認識する役割を持ちます。
個眼が集合し大きく丸くなることで視野を広く持つことができ、敵を早く確認し危険を回避する能力を高めます。
また、獲物の獲得にも大きく役立ちます。
単眼とは
単眼の構造は個眼と似ていますが、こちらは光を感知する役割があります。
セミは鳴く時間を光によって判断しています。
そのため、単眼は重要な役割を担っているのです。
お日様がギラギラと照っている時間帯に大合唱できるのは、この単眼のお陰なのですね。
まとめ
冒頭にも述べましたが、セミを苦手な人が多いです。
しかしながら、こうやってセミへの接し方がわかると、少し恐怖心が和らぐのではないでしょうか。
足を広げて寝ている時はそっとしておきましょう。
こちらに向かって飛んできても、あんなにたくさんの目があるのですから、認識できていないはずはない。
きっと、飛ぶのがものすごくヘタクソなのです。
そう考えると、何となくかわいくすら見えてくる。
せっかくの夏の風物詩ですから、もっと愛される存在になれたら良いなと思っております。