夏の短い間だけ姿を見せる蝉ですが、地中にいる間はどうしているか知っていますか?
実は、蝉は害虫でも益虫でもないため研究する人が少なく、まだわからない事が多い昆虫です。
そんな蝉の地中での生活について調べました!
蝉は地中で何を餌にしているのか?
蝉の幼虫は平均で7年ほど土の中にいると言われています。
七年もの間、蝉は【導管液】という、樹木の根から樹液を吸って生きています。
導管液とは樹木の水分を運ぶ管のことで、アミノ酸が含まれています。
導管液は、根から吸い上げた水分を送る管なので、栄養価が低いです。
そのため他の虫があまり寄り付くことなく、ゆっくり土の中で成虫になる準備ができるのです。
アロエなど栄養価の高いものを幼虫に与えると、成長スピードが早くなることがあります。
このことから分かるように、導管液を餌にしている蝉の幼虫は、ゆっくり少しずつ栄養を取っているため成長が遅いのです。
ちなみに、成虫になると栄養が沢山ある木の枝や幹を餌にしています。
蝉はどのくらいの深さの場所にいるのか?
基本的に蝉は地中20cmから70cmの深さのところにいます。
意外と、あまり深い所まで潜ることはないんですね。
どうやって土の中に潜っていくのかというと、蝉は枯れ木や枯れ枝に穴をあけ卵を産みます。
そのままひと冬を過ごし、雨が降って土が湿り柔らかくなる梅雨の時期に孵化します。
そのため、蝉の卵は乾燥に強いのです。
孵化した幼虫は脱皮を行い土の中に潜っていきます。
やわらかい土なので簡単に潜ることができるのです。
土の中には敵がいないため安心できるかと思いきや、実は蝉の幼虫の天敵は《モグラ》なのです。
幼虫は土の中に入るとその場所から動くことができないので、モグラに見つかったが最後、逃げることもできず食べられてしまうのです。
まとめ
・蝉の幼虫は樹木の根から樹液の水分を吸い上げる導管液を餌にしている
・導管液にはアミノ酸が含まれている
・成虫になると木の枝や幹の樹液を餌にする
・地中にもぐる深さは20cmから70cm
・蝉の天敵はモグラ