セミは夏の風物詩とも言える存在で風流ですよね。
その鳴き声は人々の耳に届き、じりじりと熱さを感じさせてしまうこともあれば、反対に涼しさを感じさせることもあり。
時には、文学作品において物悲しさを演出する一つの要素として登場したり。
セミは古くから日本人の生活に、特に夏の季節に寄り添ってきた存在だといえます。
ずっとずっと昔から一緒に過ごしてきた生き物だからこそ、夏の風物詩となっているのでしょう。
さて、文学作品において物悲しさを演出する要素として登場する、と述べましたが、それはセミ全般の話をしているのではなく、具体的に明言すればヒグラシのことを言っています。
今回はそのヒグラシと一般的なセミの違いについて紹介します。
ひぐらしと他のセミの違いって?
ヒグラシと他の一般的なセミの違いについて紹介します。
まず違う点を挙げるならば、その名前でしょうか。
お気づきとは思いますが、ヒグラシは名前に「セミ」という言葉が入っていません。
アブラゼミ、ミンミンゼミと有名な種類のセミの大半に「セミ」という言葉が入っているにもかかわらず、ヒグラシはヒグラシというだけで、「セミ」という文字はついていません。
また、漢字表記も違います。
セミは漢字で「蝉」と書きますが、ヒグラシは「蝉」という漢字は使わず、単独で「蜩」という漢字が存在します。
漢字ができたのははるか遠い昔ですから、その時からヒグラシは、他のセミとは区別されていたということになります。
また、鳴いている時間帯も、他のセミたちとヒグラシは違います。
一般的なセミは日中うるさく鳴いているのに対し、ヒグラシは他のセミたちが大人しくなった夕方や明け方に鳴き出します。
加えて大半のセミは木がある場所であれば街中でも見られることが多いのに比べ、ヒグラシは街中よりも、少し標高の高い山に生息しています。
その点でも、他のセミとヒグラシは違い、大きな違いと言えるでしょう。
それからこれはヒグラシに限らずですが、鳴き声も種類ごとに違います。
アブラゼミは「ジージー」ですとか、ミンミンゼミは「ミーンミンミンミン」のように鳴きますよね。
ヒグラシは「カナカナカナ」と鳴きます。
この鳴き声の物悲しさが、文学作品において使われる所以ですね。
まとめ
ヒグラシと他のセミの違いについて紹介しましたが、いかがでしたか?少しは参考にしていただけたでしょうか。ヒグラシとその他のセミについて違いを意識しながら過ごしてみたら、今までとは少し違った夏を過ごせるのかもしれません。