セミは夏の風物詩として誰もがインパクトに残る鳴き声が特徴ですが、セミの羽がどんな構造をしているのかは、意外に知られていません。
それほど鳴き声の大きさの方が知れ渡っている昆虫だからかもしれません。
セミの透明な羽の枚数がどんな仕組みになっているのかを知れば、さらにセミへの関心が高まるのではないでしょうか?
全国各地で生息しているので採集して観察してみましょう。
セミの羽にある羽脈と役割
セミの羽には羽脈と呼ばれる模様があります。
羽脈は断面図を見るとパイプ状になっていますが、これは、羽の強さを維持するためという一説もありますが、それだけではなく、羽化する時にコンパクトに折りたたまれているのですが、羽脈に液が流れて羽が広がって行くことも理由として上げられます。
羽脈がしっかりしていることで、まるで折り畳み傘を開くかのようにセミは羽をきれいに広げられる構造になっているのは神秘的です。
そのため、羽脈の一部が欠けたり折れたりしてしまうと液が漏れるので羽を上手に広げられなくなります。
羽を広げられないのはセミにとっては致命傷になることも考えられるので、いかに重要な部分かが分かるでしょう。
セミの羽が4枚なのはなぜ?
セミの羽は4枚ありますが、どうして4枚になっているのかご存知ですか?
基本的に休憩している時間以外を空中で飛んですごす昆虫は、4枚の羽を持っています。
これにより飛ぶ時の機動力が上がる仕組みを維持しているからです。
一見、飛ぶためにだけであれば2枚の羽で問題ないと考えがちですが、コントロールをするために4枚の羽が必要だと考えられています。
まとめ
セミの透明な羽を見る機会があれば、4枚ある羽をどんな形状なのかじっくり観察してみましょう。
羽脈もあるのでその模様がどんな風になっているのかも注目すると羽化の際にどう使われていたのかも想像しやすくなります。
4枚ある羽の役割を知ることで、セミの生態も分かりやすくなりますね。